骨延長手術とは?

  骨延長手術はロシアのクルガン州ではじめて開発され、それから約50年間世界の様々な国で成功裏に行われてきました。また、脚を伸ばす手術は(骨延長または四肢延長とも呼ばれる)、低身長の人々が身長を高くしたいという願いを実現できるかなり根本的な美容オペレーションです。骨延長手術は、美容整形という分野の中で、最近ますます人気になり、希望する人が増加する傾向にあります。

 美容目的の骨延長とは、脚の主要な骨(大腿骨または下腿骨)を外科的に切断し、金属製の外部装置を脚に取り付け、これらの器具を使用して仮骨を定期的に(日ごとに)延長させる処置です。

 延長期間では安全な延長量が1日に1mmとされています。この基準に従って、大腿骨で最大6-8cm、下腿骨で最大5-7cmの延長が達成できます。この延長量は、永久的な軟部組織損傷、またはウォーキング・スポーツを普通に行えないような問題が生じないぎりぎりの程度、つまり安全な延長限界のことを指し、1回の手術で達成可能な最大の延長量です。

 また、大腿骨または下腿骨からの手術を希望し、身長を5cmまたは7cm延長した場合でも、1回の手術の費用は同じです。(延長量とは関係ありません)。

 10-15cm(4-6インチ)の延長を目指す場合は、手術を1回受けることがお勧めされています。その場合、2つの手術の間に少なくとも約6か月間の回復・待機期間をおき、その後に2回目の手術を受けることが患者さまのためになります。ただし、当方の患者さまは1回の手術でほぼ満足されており、通常は2回目の骨延長手術は必要ありません。ですが、手術を2回受けることで、手術費用だけでなく、回復時間も2倍になることを理解した上で、手術を検討しましょう。

骨延長にどのような手術方法がありますか?

プリサイス2.2法

what is limb lengthening surgery

 この方法は、トルコでごく少数の医師によって行われています。モーター駆動の骨髄内釘が骨髄腔に取り付けられています。骨髄内釘は体内に装着され、創外固定器が使用されないため、目立つ心配もありません。仮骨の延長は、遠隔装置で行われています。プリサイス2.2法は最も快適な手術方法の一つです。しかし、プリサイス2.2法の唯一の欠点は、延長・治療期間中に患者さまが許可された程度を超えて歩いたり、立ったり、脚に体重をかけたりすることで、内部メカニズムが故障する可能性があることです。その間、患者さまは車椅子を使用する必要があります。延長期間が終了すると、患者さまは再び歩けるようになります。

LON法

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 この方法は、手頃な手術費用と創外固定器の早期除去という利点があるため、患者さまに最も選ばれる手術方法です。当方の患者さまのおおよそ7-8割が身長を高くするためにこの方法を選択しています。LON法では、イリザロフ法やホリーフィックス法と同じように外部装置(創外固定器)が使用されますが、それに加え、手術中に骨髄腔に埋め込まれる、本来延長を可能とする仕組みになっている金属器具(骨髄内釘)も使用されます。この骨髄内釘の使用で、延長に費やされる時間が大幅に短縮し、患者さまの快適性を高められます。

 X線撮影で、ある程度の硬化が確認され、そして延長が終了してから2-4週間後に創外固定器が取り外されます。望まれる延長量にもよりますが、骨延長手術から外部装置の除去手術まで3-4か月がかかります。この3-4か月間が終われば、すぐに通常の日常生活に戻ることが可能です。骨髄内釘は、創外固定器がを取り除いた後、骨が完全に癒合するまで、骨を保持します。おおよそ1-1.5年間後に骨が完全に癒合した後、骨髄内釘も除去されます。骨髄内釘は簡単な手術(約30分)で取り外され、患者さまはその後すぐに回復できます。

ホーリーフィックス法

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 ホーリーフィックス法は完全な外部式方法ですが、イリザロフ法より新しく、改良された手術法です。手術が行われた部分・骨の外側から金属製のピンで脚に取り付けられた棒状の創外固定器が使用されます。デバイスは、イリザロフ法で使用される外部装置よりもコンパクトで軽量です。患者さまは外部装置のキー(ネジ)を回して毎日延長を行います。これは最も安価な方法ですが、主な欠点は、骨が完全に癒合し、自力で歩行することや、全体重をかけられるようになるまで9-12か月間が必要とされており、その間患者さまが外部装置が装着されたまま歩いたり、寝たり、そして他の日常生活上の動作をしなければならないことです。 この長い期間は、多くの患者さまにとって不快でストレスの多い期間となっています。

イリザロフ法

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 イリザロフ法は、骨と軟部組織を延長させる目的、またはそれらの組織の変形矯正という目的で開発された整形外科手術法であり、この方法は主に複雑な骨折や開放骨折の治療で広く使用されています。またイリザロフ法は、知られている最初の「四肢を延長させる」方法でもあります。 現在は、骨延長でより快適な方法とよりコンパクトなデバイスが使用されているため、医師はこの方法を美容(身長を高くする)目的の骨延長で使用することはほとんどありません。

プリサイスストライド法

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 この手術法は、現在使用可能な最も高度な方法です。プリサイスストライド法はプリサイス2.2法の改良・開発されたバージョンで、
プリサイス2.2法と同様に、骨髄内釘と遠隔装置を使用して定期的に延長が行われます。この手術法の主な利点は、骨延長期間中に歩行できることです。そのおかげで、骨延長プロセスをできる限り早く終了し、日常生活(仕事や勉強など)に戻ることができます。

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